【インサイドセールス特集#02】インサイドセールスのマネジメントのポイントは?〜株式会社ビザスク〜
インサイドセールスを社内に導入し、成果を出されている企業にお話を伺うインタビューシリーズ。第2回目は株式会社ビザスク様にインサイドセールス立ち上げやマネジメントの工夫について伺いました。
▼お話を伺った方
宮崎雄 2006年にリクルートHRマーケティング(現リクルートジョブズ)に新卒で入社後、営業・新規事業開発などを経て、リクルートホールディングス、リクルートジョブズの経営企画部門の責任者として従事。2019年3月よりCEO室長としてビザスクへ参画。2019年12月からは、ビザスクlite事業部の事業部長を兼務。
宮﨑祐太 2016年に楽天株式会社に新卒で入社後、楽天トラベル事業にてコンサルティング営業に従事。 2019年2月より事業法人部のプロジェクトマネージャーとしてビザスクに参画。2019年8月よりCEO室に異動しインサイドセールスの立ち上げを担当。
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株式会社ビザスクについて
編集部:はじめに御社の概要と事業内容を教えてください。
雄さん:当社は「知見と、挑戦をつなぐ」をミッションに、世界中のイノベーションを支えるナレッジプラットフォームを運営しています。
10万人超の知見データベースを基盤にした様々なサービスを提供していますが、メインは、クライアントの新規事業開発、研究開発、マーケティング、海外進出等に、必要な情報や知見をもったアドバイザーを、1時間のインタビューでマッチングするスポットコンサルサービス「ビザスクinterview」です。
編集部:御社はどのように営業組織を構築されているのでしょうか。
雄さん:まず組織全体についてお話しすると、クライアント業界で3つ事業部が分かれています。
①コンサルティングファームを中心とした事業部:PF事業部
②金融を対象にした事業部:FIG事業部
③その他の事業会社:事業法人部
その中でも現在営業活動に最も注力しているのが3つ目の事業法人部です。その他の事業部に関しても営業活動はしていますが、事業法人部と比較すると社内でのご紹介やお問い合わせなどで利用が広がることも多いです。
編集部:自然と利用が広がっていくのはすごいですね!事業法人部内の営業組織について聞かせてください。
雄さん:現在は営業(フィールドセールス )が6名、インサイドセールスが3名、計9名で活動しています。インサイドセールス立ち上げ前まではフィールドセールス・インサイドセールスの区別はなく、2名でやっていました。
ビザスクのインサイドセールスチーム立ち上げの理由
編集部:インサイドセールスチームを立ち上げたきっかけは何ですか?
雄さん:全社的に事業法人のお客様を伸ばしていきたいという方針があり、営業の動き方を見直すことになったんです。
これまではほぼ営業目的の広告は打たずに、自然と口コミで広がってきました。サービス自体がユニークで競合がいなかったのも一因かと思います。そのため、お陰様で企業からのお問い合わせやご紹介に対応する形でクライアントを広げてこられたんです。
でもまだまだ企業にとってビザスクはどう有益なのか知られていない、もっと知ってもらいクライアント規模を拡大していきたいと、営業に注力する方針を固めました。
ビザスクを導入してもらいたいターゲット企業をリストアップし、目標数値から逆算して、営業やマーケの人数を整えていく過程で、インサイドセールスチームを立ち上げることになりました。
今後の成長目標を踏まえると、営業活動をする部隊と、ある程度マスでリードを集めて温めていく部隊を分けたほうがいいのではないかと思ったからです。
編集部:インサイドセールス立ち上げ時のお話を聞かせてください。
祐太さん:社内でインサイドセールスを立ち上げる場合、これまで営業が各自行っていたアポ獲得から商談実施を分業する、という流れが多いと思います。ですが当社のインサイドセールスは、マーケティングと同じ部署で、施策の設計含め連携して行うことも多く、非常にマーケに近い機能を持っています。
マーケからインサイドセールス、そして営業にスムーズに連携するために、まずはオペレーションの構築を最優先で進めました。
それまでは営業が2名だったこともあり、2人の間で情報共有されていればよかったので、ある意味属人化していました。そこで、まずは営業プロセスの整備からスタートしました。
営業支援システム上の言葉の定義を統一した上で、営業プロセスを可視化し、データ共有を開始していく、という手順で整えていきました。同時にMAも導入し、マーケと四苦八苦しながら連携を進めていたので、立ち上げ当初は毎日がカオス状態でした(笑)
インサイドセールスの教育・マネジメントの工夫
編集部:インサイドセールスチームの教育はどのようにされていますか。
祐太さん:当社のインサイドセールスチームは全員営業経験者ということもあり、コールのやり方や内容を細かく指導する、ということはやっていないですね。サービス概要や利用イメージを明確に伝えられるか、活用事例の紹介ができているか、などの部分は重点的に確認を行っていますが、あとは自走してもらっています。
直近では、リモート勤務のお客様が多くなりメールでのアプローチも増えたため、お客様の反応がよかったメールの書き方などをメンバー間で積極的に共有するよう、心掛けています。
編集部:全員営業経験者なんですね!営業経験者がインサイドセールに取り組むにあたり、モチベーション維持のような取り組みはされていますか?
祐太さん:ビザスクのインサイドセールスは、単純にアポを取るだけではなく、マーケ施策の設計にも入り込んでいます。どのようにリードを獲得していくか、温度感によってどんなナーチャリングをしたらいいかといった企画の要素も強いため、シンプルに面白いと思います。
今までの営業では使わなかった筋肉を使うようになり、マーケの知識も身につくのでステップアップ感があるのではないでしょうか。採用に関しては全社的にリファラルに力を入れていますが、この人は向いてそう、と目をつけてから誘っています(笑)
編集部:チームをマネジメントする上で工夫している点はありますか。
祐太さん:個人目標を設けないことですね。立ち上げ時は施策が変わることが多いので、個人ではなくチームとしての目標を設定することで、達成するための柔軟な対応ができると思います。立ち上げ期の取り組みとして、これはとても良かったですね。
当社はリード獲得を目的としたマーケティング活動を始めたばかりだったので、各マーケ施策の効果をスピーディーに検証していく必要があります。どういう施策が失敗だったか、というデータも大事な資産になります。そのため「自分は見込みが低そうなリストにはあたりたくない」というネガティブな感情をメンバーが持たないよう配慮し、チームとしての成果を意識してもらいました。
また同じCEO室にマーケティング機能を持っているため、潜在顧客の”生の声”を一番聞いている我々が感じたことをすぐにマーケ担当者に伝え、試行錯誤できる柔軟な体制になっていると思います。
あとはチーム間での言葉の定義を統一しておくことも非常に重要です。「見込み」の意味が少しでもずれていると、達成自体もずれてきてしまいます。
昨年の夏にはCEO室から、社内報note「ビザスクエア」が立ち上がりました。私たちも新しく立ち上がったチームなので、つい先日「ビザスクエア」で改めてチーム紹介や業務紹介をしました。社内にも積極的に自分たちの事を広報しています(笑)
インサイドセールス立ち上げ時のアドバイス
編集部:これからインサイドセールスチームを立ち上げる企業へのアドバイスをお願いします!
祐太さん:オペレーションの部分だと、初めに言葉の定義づけと営業のプロセスを可視化してデータを残す方法を決めておくことが、とても大事だと思います。見える土台作りをしておかないと、後々PDCAを回すのが難しいためです。
雄さん:あとは全社でインサイドセールスを立ち上げる目的をしっかりと決めておくことですね。なんとなくの立ち上げではなく、事業戦略との合致性を意識し、今後どういう風に事業を伸ばしていきたいかまで決めておくことで、チームの明確なKPIが逆算で決まってきます。どの時間軸でどこまでやっていくのかを最初に決めておくとやりやすいのではと思います。
編集部:最後に今後の展望をお聞かせてください!
雄さん:インサイドセールス立ち上げの目的通り、クライアントをどんどん増やしていきたいですね。特に大手の事業会社にもっと活用いただければと思っています。
ビザスクは多様な使い方があるので、マーケとインサイドセールスの連携でより利用企業数を伸ばしていきたいです。
▼ビザスクについて詳細はこちら
https://visasq.co.jp/
SALES BRAIN編集部より インサイドセールス立ち上げからマネジメントのポイントまでビザスクさんに詳細にお話しいただきました。特に「インサイドセールスは今までの営業では使わなかった筋肉を使うようになり、マーケの知識も身につくのでステップアップ感がある」という言葉が印象的です。本特集では、インサイドセールスに本格的に取り組み成果を上げている企業を順次ご紹介していきます。次回もお楽しみに! カクトクのインサイドセールス代行はこちら:https://kakutoku.jp/lp/client/insidesales