【インサイドセールス特集#04】少数精鋭で成果創出。Green流営業組織とは? 〜株式会社アトラエ〜
インサイドセールスを社内に導入し、成果を出されている企業にお話を伺うインタビューシリーズ。今回は株式会社アトラエでGreen事業部の営業を担当されている伊達様に、少数精鋭で成果を出す秘訣や営業効率化の工夫について伺いました。
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▼お話を伺った方
伊達直希さん 1995年生まれ神戸市外国語大学卒。新卒でアトラエに入社し、成功報酬型求人メディア「Green」のセールス業務に従事。入社後セールスチームに所属しつつ、B向けマーケティング業務・チームマネジメントにも挑戦し新人賞を獲得。現在は営業活動全体の効率化のためにMAに注力し、セールスチーム全体のチーム力向上に貢献中。趣味はボクシングとアニメ観賞。
株式会社アトラエ・Greenについて
編集部:はじめに御社の概要と事業内容を教えてください。
伊達さん:株式会社アトラエは「世界中の人々を魅了する会社を創る」をビジョンに2003年に創業されました。2016年にマザーズ、2018年に東証一部に上場し、HR Tech・People Techと呼ばれる領域で事業展開を行っています。
「ITの力で人の可能性を拡げる」ことにチャレンジし、成果報酬型の求人メディア「Green」、人工知能を活用したビジネスパーソン向けのマッチングアプリ「yenta」、組織に対するエンゲージメント(愛着心・信頼等)解析ツール「wevox」といったサービスを展開しています。
Greenの営業体制について
編集部:Green事業部はどのような営業体制になっていますか?
伊達さん:Greenの営業チームは実はかなりの少人数で運営しています。大枠の体制としては、インサイドセールス・フィールドセールスに分かれており、toBのマーケティングはフィールドセールスの者が兼任しています。
編集部:少人数とは意外です!インサイドセールスはいつ頃導入されたのでしょうか?
伊達さん:インサイドセールスは2年ほど前から着目し、徐々に導入を進めていきました。
経緯としては、保有リードを有効に活用できてないという課題感からです。Greenもある程度大きくなりインバウンドリードや商談が豊富に生まれる状況になってきたので、改めてインサイドセールスを強化しようと考えました。
初期はセールスフォースの設計やナーチャリングの仕組み作りから始め、現在はリードスコアリングを取り入れるなど、継続的に改善を回している状況です。
編集部:商談も以前よりオンラインで実施されていたのでしょうか?
伊達さん:もともと地方からのお問い合わせはほぼ全てオンラインで行っていました。首都圏は1年前より対応しましたが、訪問商談と受注率が変わらなかったため、効率的に商談をこなせる手段として注目しました。
またインサイドセールスが過去失注企業に電話をする際、訪問商談よりもオンラインの方がアポが取りやすかったんです。オンラインセールスは過去失注企業への連絡の際にも有効な手段だと思います。
現在は全てのリードに対してオンラインで商談を実施しています。
オンラインセールスのメリット・デメリット
編集部:営業活動のオンライン化に伴い苦労した点はありますか?
伊達さん:初期は単価を上げることに苦戦しましたね。オンラインだと訪問よりも関係性を構築しづらいなど、仮説はいくつかありました。ただ社内で議論しながら、商談時に適切な情報を資料で伝えることや、提案内容をブラッシュアップすることで、最終的には訪問時とほぼ変わらない水準まで上げられました。
編集部:オンラインセールス導入後の効果はいかがでしょうか?
伊達さん:最近は受注率や単価はそのままに、オンラインセールスを導入することで従来の営業リソースの30〜40%削減に成功しています。弊社のリソースがかなり限られているので、商談数増加、というよりも効率化に寄与していますね。
編集部:逆にデメリットはありましたか?
伊達さん:事前のスコアリングや事前準備、商談自体の見直しに時間がかかることですね。
編集部:オンラインセールス時に利用しているツールについて教えてください
伊達さん:初期はAppear.in(現:Whereby)を使っていましたが、画面共有時にこちらの顔が見えないので、Zoomに移行しました。MAはPardot、SFAはセールスフォースを使っています。
オンラインセールス時の工夫
編集部:私も以前Greenに問い合わせて営業を受けたことがあるのですが、フォーム送信からアポイント設定、初回の打ち合わせまで全ての流れが綺麗で、商談の印象も良く感動しました。オンラインセールス時に工夫している点についてお聞きたいです!
伊達さん:ありがとうございます(笑)話すスピードや資料・画面の見やすさ、スクロールの仕方、タイムラグなどが客観的にどう映っているのか、チーム内で相互にフィードバックし、すり合わせた上で商談に臨んでいますね。
またオンラインだからといって礼節をなおざりにしてしまわないように、「商談終わりは画面共有を閉じて必ず挨拶とお礼をする」「相手にとって不快感のない服装や身だしなみで臨む」などは注意しています。
編集部:細かいところまで工夫されているんですね!オンラインセールスのマネジメント・教育についてはいかがですか?
伊達さん:オンラインだからこそのマネジメントはしていないですね。営業管理に関してはセールスフォースを活用して、数値管理や各KPIの変化・受注予測を実施しています。
教育体制については先述した通り、ロールプレイングの実施や客観的な印象のフィードバックなど、定期的にメンバー間で確認しています。
新たに営業に出るメンバーについては、フィールドセールスのアポイントにオンライン上で同席したり、逆に当該メンバーが取ったアポにフィールドセールスが同席することで、すり合わせを行っています。
Greenのオンラインセールスの強み
編集部:Greenのオンラインセールスの強みについて教えてください。
伊達さん:大きく以下の3点だと考えています。
①インサイドセールスとフィールドセールスの役割明確化による効率性向上
アポイント取得・調整(インサイド)➡︎ 営業(フィールド)➡︎ 営業後の初期連絡(フィールド)➡︎商談後の追いかけ(インサイド)という風に、各フローごとに役割とKPIを定義しています。そのため連携がしやすく、かつやることが明確なので、効率的に動けていると感じます。
②最終的に追っているのは個人目標ではなくチーム目標
各フェーズのKPIはあるものの、セールスチーム全体で追っているKGIはあくまで受注金額です。個人目標はあえてなくしています。
このような仕組みにすることで、各人が個人の成果や数値に縛られ部分最適で考えてしまうのではなく、皆がチーム全体としての数値を高めるために、柔軟に横断的に考えられるようになります。結果としてアイデアが生まれ、改善が進みます。
インサイドセールスの問題としてよく挙がる、”数字重視でアポの質にこだわらなかったために、後工程のフィールドセールスと軋轢が生まれる”といったことはないですね。
③MAツールを活用した自動化
営業リソースが限られているため、MAツールを活用して極力対応フローの自動化を進めています。
具体的には、インバウンドリードへのメール返信、アポイント設定、商談済み企業のお客様の追いかけ連絡など、タッチした方が良い一部の企業以外は自動化をしています。
Greenの営業チームの今後の展望
編集部:最後に、Greenの営業チームの今後の展望について教えてください!
伊達さん:大きく以下の3軸で考えています。
①自動化・効率化の推進
採用サービスの中ではかなり営業リソースを絞っているチームなので、先述した営業対応の自動化や、アウトソースも活用し、効率化をより進めていきたいと考えています。
将来的にはアトラエメンバーとして投資する付加価値が大きい領域にだけ仕事を絞って、対応系の業務などはなくす・外出しをする形を検討しています。
②営業マンの能力に依存しない営業体制の構築
良くも悪くも営業チームは少数なので、一人が体調不良などになると回らないリスクがあります。また毎年新卒が入ってくるため、例年教育に時間がかかっています。個々人のノウハウを体系化し、営業力の仕組み化を進めていきたいですね。
具体的には、営業準備や提案の定型化・営業力アップのフォロー体制の改善を考えています。
③インバウンドマーケティングだけでの商談体制の構築
現在はアウトバウンド営業も実施していますが、時流としてIT系職種の採用ニーズが高まっていること、またマーケティング活動の強化によって、インバウンドリードは更に増やせると考えています。
チームの生産性を鑑みてもアウトバウンドは厳しいため、インバウンドだけで営業を回せる体制を作っていきたいですね。
▼Greenサービス詳細
https://www.green-japan.com/
SALES BRAIN編集部より インサイドセールスやMA/SFAツールなどを上手く取り入れ、少数精鋭で展開されているGreen営業チーム。自動化・効率化を徹底的に進める中でも、「商談中の話すスピードや資料・画面の見やすさを客観視しながら改善する」「礼節をなおざりにしない」といった定性的な部分も重視されていたのが印象的です。本特集では、インサイドセールスに本格的に取り組み成果を上げている企業を順次ご紹介していきます。次回もお楽しみに! 全ての営業プロセスをアウトソース可能!日本最大級の営業代行プラットフォーム「カクトク」 カクトクのインサイドセールス代行についてはこちら