営業顧問のメリット、契約や料金体系、探し方について具体的に解説
「大企業にアプローチしたい。しかし、アプローチするきっかけがないし、大企業への人脈を持っている営業のスペシャリストを採用するほどの余裕はない。」
そう思っている方におすすめなのが営業顧問。自社の営業にフルコミットしてくれるわけではないものの、新卒一人分ほどの金額で、営業のスペシャリストの人脈や経験を活用できます。うまく戦略がはまれば、大きな費用対効果も期待できるでしょう。
今回は営業顧問のメリットや料金体系について紹介していきます。新たに大企業への販路を開拓したいとお考えの企業は参考にしてください。
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営業顧問とは
営業顧問とは、営業に特化した顧問のこと。顧問とは、専門的な知識や経験をもって企業や団体のことをサポートする役職のことで、「アドバイザー」や「ブレーン」と呼ばれることもあります。
取締役や役員などと違い、顧問は会社法場の役職ではないため法律の規定がありません。そのため、契約条件についても自由に決められます。待遇や権限、期間なども各企業で設定できるため、経験豊富なスペシャリストに「新卒ほどの金額で、週に1回稼働して欲しい」といった柔軟な依頼も可能です。
営業顧問の主な役割は、自社だけでは開拓が難しい新規顧客へのアプローチのフォロー。営業顧問をされるような方の多くは、業界の豊富な人脈を持っています。それまでの人脈を活用し、効率的な「リファラル営業」をアレンジしてくれることが、営業顧問の大きな役割と言えます。
「リファラル営業」とは、人的ネットワークを活用して新規顧客を獲得する営業戦略のこと。大企業の場合、正攻法からアプローチをかけても、窓口から商談を始めて成約までにいくつものステップを踏まなければいけません。リファラル営業は、そのステップをいくつか省略できるため、効率的に営業活動を行えるのです。
営業顧問が必要な理由
営業顧問を利用する理由は主に「大企業を開拓するため」。ではなぜ大企業の開拓が難しいのか、中業企業向けの営業とは何が違うのか見ていきましょう。
取引の金額が大きい
大企業との取引は、自然と中小企業と比べて金額が大きくなります。同じ商品・サービスであっても、取引の規模が変われば営業手法も変わるもの。大規模な取引を成功させるには、特化したノウハウと経験が必要なのです。そのため、中小企業向けの営業経験しかないメンバーだけでは、大企業を開拓するのはなかなか難しいでしょう。
また、大企業からしても、それまで大企業との取引実績があるかはチェックしているポイント。初めて大企業と取引をする際には、実績に変わる信用が担保されていることが重要です。
購入プロセスが複雑で、契約までに多くの人が関わる
中小企業への営業では、最初の商談から経営者や役員など、決裁者が商談に現れることも珍しくありません。そのため、一回の商談で成約する可能性もあります。もし商談が決まらなくても、決裁者とのコネクションができるためその後のアプローチもしやすいでしょう。
大企業への営業の場合、決裁者が最初の商談から出席することはまず有りえません。担当が営業を受け、その後決裁者へと稟議をかけるのが一般的です。決裁者に直接営業できないことも珍しくないため、担当者に社内調整をしてもらわなければいけないこともあります。
そのためには、担当者がどうすれば社内調整がしやすいのかを理解しながら、必要な情報を提供しなければいけません。大企業独特の力学やスケジュール感も理解しなければならないため、経験がない方には開拓が難しいのです。
ライバル企業が増える
中小企業から大企業へ市場を移すということは、これまで競合しなかった企業とも戦わなければいけないということ。競合はこれまでも大企業の課題に向き合ってきたため、営業の仕方も熟知しているかもしれません。単純に「営業先のメリット」を伝えるだけでは不十分で、競合との違いを明確に打ち出すなど、ライバル企業との戦い方も知る必要があります。
このように大企業にアプローチするということは、中小企業にアプローチするのとはノウハウもルールも違います。新しく大企業への営業方法を学んでいくことも重要ですが、それには多大な時間とコストがかかるでしょう。
営業顧問を活用するメリット
営業顧問を活用することで、先に紹介したような「大企業に営業する難しさ」を解決する糸口が見つかります。どのようなメリットがあるのか見ていきましょう。
大企業に営業するためのノウハウがある
先述したように、大企業に営業するには中業企業とは違ったノウハウが必要です。営業顧問はそれまでも大企業への営業を成功させてきたスペシャリスト。どのようなアプローチが効果的か、どのような点を注意しなければならないのか熟知しています。
そのノウハウがあるかないかでは、大企業営業の成否は大きく変わるでしょう。
大企業の決裁者を紹介してもらえる
営業顧問の一番のメリットは、大企業の人脈、それも決裁者レベルの人脈を持っていること。先述したように、通常のアプローチでは決裁者に直接商談する機会もないことがほとんどです。通常なら担当を通しながら社内稟議を通してもらわなければいけません。
それに比べたら、決裁者に直接アプローチできるのがどれだけ有利かわかるでしょう。メリットを伝えるだけなら担当を通してもできますが、熱意などを伝えるにはやはり直接話すのが一番です。また、営業顧問が製品の良さを紹介してくれることで、信頼性も大きく違います。
低コストで依頼することも可能
通常、営業のスペシャリストを採用するとなれば、それなりのコストを覚悟しなければなりません。ただし、営業顧問は正社員ではないので、条件も自由に設定できます。依頼したことが増えれば、それだけコストもかかりますが、期待値を下げればそれだけコストも抑えられます。
「週に1回働いてもらっても意味があるの?」と思うかもしれませんが、これまで絶対にアプローチできなかった企業との接点を持てるだけでも、その効果ははかりしれません。また、ノウハウを社内に蓄積できれば、リファラル営業に限らず、自社でも大企業への営業ができるようになるでしょう。
全てを顧問営業に丸投げするよりも、大企業を開拓するきっかけを作ってもらう感覚で依頼した方が、自社で得られるものも大きいはずです。
営業顧問の契約体型
営業顧問と契約するには、大きく2つの仕方があります。それぞれ見ていきましょう。
スポット契約
1つ目の契約体型はスポット契約。1件のアポイント取得につきいくら、といった契約です。顧問営業に紹介を依頼するなら、例えば「決裁者のみ」「役員以上」といった条件をつけることもできます。
もちろん、その分1件あたりの金額も大きくなります。商材や条件設定にもよりますが、最低1件10万円が相場です。成約したら追加で報酬が発生する場合もあるので、1件の成約でどれくらいの利益がでるのか計算しましょう。報酬が少なければコミットが弱くなりますし、報酬を高く設定してしまうと利益を圧迫してしまいます。
長期契約
月額固定で契約を結ぶケースです。相場としては、最低でも月15万円は想定しておきましょう。もちろん、これは最低ランクで稼働してもらう想定。稼働する量や期待することで大きく変わります。実力が分からない方に突然高額な報酬を払うのはリスクが高いので、最初の数カ月はお試し価格で、それ以降は報酬も上げて本格的に稼働してもらう契約をする場合もあります。
営業代行との違い
ここまで読んで、「営業先を探してきてくれるなら、営業代行と同じでは」と思った方もいるかもしれません。たしかに顧客候補を繋いでくれるという点では同じですが、そのアプローチ方法が違うため、利用する目的も大きく違います。
基本的に営業代行は、営業顧問と違い「リファラル営業」以外にも様々な方法を駆使して営業活動を行います。全く面識のない相手に対して、ゼロからアプローチしてアポイントを取得しています(場合によって成約までお願いすることもできます)。
そのため、営業代行を自社で行っている営業の”アウトソース”という意味合いで活用する企業も多いのです。営業代行は営業のプロであるため、アプローチの質の向上も見込めます。一概に言えませんが、短期間でリードや商談数を増やしたいなら「営業代行」、長期的に大企業とのコネクションを持ちたいなら「営業顧問」等、どちらもうまく活用するのが重要です。
営業顧問の探し方
様々なメリットの営業顧問ですが、当然ながら「誰に依頼するか」でその効果は大きく違います。最後に営業顧問の探し方を紹介するので参考にしてください。
紹介を依頼する
人の紹介などで、営業顧問を個別に探す方法です。個人でホームページを作っている方もいますが、実力なども分からない方に突然依頼するのはリスクが高いでしょう。できるなら、周りに営業顧問を利用して成功している方がいないか探してみるのが無難です。ただし、知り合いの企業でうまく成果を出していても、商材などが変わっても成果が出るかは疑問。その点も考慮して探してみましょう。
プラットフォームを活用する
営業顧問を個別で探すのは、正直あまりおすすめできません。優秀な営業顧問ほど勝手に依頼が来るため、わざわざ活動をアピールしていないこともあるからです。それよりも今の時代は顧問のプラットフォームもあるので、うまく活用してみましょう。
営業顧問のスペシャリストが多数紹介されているので、比較しながら自社にあった顧問を探せます。サービスによっては、コーディネータが自社の条件に合った方を紹介してくれるので、効率的に精査できるでしょう。
特に初めて顧問契約をする場合、契約書を作るのも一苦労。プラットフォームを活用すれば、どのような条件で契約すればいいのかも相談できるので、安心して営業顧問に依頼できるでしょう。
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